経済産業委員会で特許法改正案に関する質問を行いました(開会日:2008年4月10日 (木)会議名:経済産業委員会)。今回の主たる改正点は、特許を申請して成立前の権利についても、その実施権の設定を仮実施権として登録できるようにしてベンチャー企業等の利便を図ることと、特許の利用費用を安くすることです。全党一致して積極的に評価する改正案で、各委員の質問も、持ち時間の大半を他の点に割くものばかりでした。
私も50分の時間を与えられたため、特許審査の国際的ワークシェアリングの推進、審査の迅速化、新しい潮流であるオープン・イノベーションシステムへの対応体制などについても質問を行いました。さらに、特に時間を割いて深く突っ込んだ質問をしたのは、医療特許についてです。歴史的に日本では医療は産業ではないという解釈がとられ、医療行為については特許が認められてきませんでした。ところが、現代の生命科学の驚異的進歩によって、医療関連技術のほとんどが産業的に利用されるようになっています。そのため、新技術が登場するたびに、この点の制度運用を頻回に変更せざるを得ないようになってきました。本来は、米国のように医療行為についても特許を認めることとした上で、患者さんに不利にならないように法律改正を行うべきであると考えられます。この問題については、平成15年当時、政府審議会において医療特許推進派委員として頑張りましたが、十分な改革が行われず、当座の運用変更が繰り返されただけで、議論は継続とされました。あれから5年を経ましたが、未だに実現を見ていません。1日を争う熾烈な国際競争が行われているiPS細胞の研究を国策として推進していく以上、制度不備で重要な特許を失うことは許されません。直ぐに議論を進める必要があります。特許は、当該技術について世界最初に成功しないと実現しません。多くの重要技術で相手国は米国となります。資金力で上回る相手ですから、少なくとも、競争環境だけは同程度に整えておくことが必要です。
医療特許の問題は、今までは余り知られずにきましたが、大変重要な問題です。私は以前から関係して論点を熟知しており、また医学研究の現場にいて特別の想いもあったため、質問にも熱が入りました。図らずも、与野党を超えて全委員から大きな拍手をいただき、口々に「素晴らしい質問だった」と褒めていただきました。

