2020年12月の健康科学コラム

No.28:新型コロナウイルス感染症ワクチン

11月中旬、米国のファイザー社やモデルナ社の開発した新型コロナウイルス感染症ワクチンが、実地での使用を模擬した第3相試験で、発症率を95%程度減少させたという報道がありました。理論的には可能と考えられていたものの、実際に開発されたことのなかったメッセンジャーRNAワクチンが、どうやら本当に効果があるようだと分かり、科学技術の発展を実感しました。  新型コロナウイルスは、基本再生産数は2.5程度(1 […]

No.27:新型コロナウイルス感染症のPCR検査

新型コロナウイルス感染症については、PCR検査の実施量が増えてきましたが、皆様には、是非、この検査の特性や限界を理解していただきたいと存じます。PCR検査は、鼻腔や咽頭に存在するウイルスのRNAを測定する方法ですが、感染していても、ウイルスが十分に鼻や喉に出て来ない場合や、検体が適切に採取できていない場合には陰性になります。感染している人の発症日から2日くらい前から発症後2週間ぐらいが陽性率が高く […]