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2008.03.12

Topics No.8: 地方活性化について

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現在、地方経済は、若年層の流出、農業の担い手不足、三位一体改革後の地方自治体の税収の落ち込み、公共事業の縮減などが重なり、大きな打撃を受けています。 このところの日本経済全体としては、2002年2月から長い景気拡大の時期にありましたが、その大きな特徴は、中国への輸出増加など輸出主導型の景気拡大であったことであり、主として都市部と一部地域だけが潤う結果となっています。 例えば、2005年の一人当たり県民所得を見ると、第1位の東京都は約478万円で前年比5.85%増であるのに対し、最下位の沖縄県は約215万円で前年比1.81%増にとどまっています。 地方経済が大きく落ち込んだ根本的な原因の一つとして、従来、国が施策を決定し、その実現のために補助金などの奨励策を用い、地方は上からの施策を実行していればよいという風潮が国及び地方の双方にあったことは否定できないのではないでしょうか。 たとえば現在のコメ余り現象は、全国一律にコメの増産やそのための生産規模の拡大を進めた結果、コメ離れという消費者の嗜好の変化に対応することができなかったことが原因の一つであると考えられます。 その一方で、置かれた状況に即して独自の発想に基づいて自主的に行動することにより成功した地方自治体もあります。 例えば、大分県大山町(現日田市大山)では、山間地である特性を生かし、収益性の高い梅や栗を栽培していますし、徳島県上勝町では、モミジ、柿、南天の葉や梅、桜、桃の花などの料理材料を料理店用に出荷しています。 新たな方向性の施策として、2002年から、地域において、自助と自立の精神をもって知恵と工夫の競争を行い、地域の特性に応じた特区構想を立案し、国がその実現のための環境整備をする構造改革特区制度が、また、その翌年から財政措置に重点を置いた地域再生制度がスタートしました。 2007年11月30日には、地方再生のための総合的な戦略としての「地方再生戦略」がとりまとめられました。 そこでは、生活者の暮らしの確保、中小企業・農林水産業振興、交流人口の拡大等それぞれについて進めていく中で、地方と都市が共生することを基本理念と、その上で、地方の課題を地方都市、農山漁村、基礎的条件の厳しい集落の3類型に分けて捉え、地方再生の取組みを進めるものとしています。 また、2008年度からは、地方からの発想を起点にしたプロジェクトを立ち上がり段階において支援する地方の元気再生事業の創設や、農林水産業と商工業等の産業間の連携の促進を通じて地域産品や新商品の開発・輸出促進の支援等を進める農商工連携の強化が図られています。 福田首相が2008年1月の施政方針演説で述べたとおり「地方の元気は日本の活力の源です」。 住民の一番近くにあり、地域について熟知している市町村が、その住民・企業・NPO等とともに、住民のために何をすべきかを考え、実行し、その結果を検討して対応策をとるというプロセスを十分に踏む、そしてここに国が集中的に支援することで、地域の活性化を実現するとともに、真の地方分権を推進すべきであると考えます。